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2005年6月30日

2005年6月30日 要員管理の課題について

情報システムの開発とモチベーション管理

3K脱出が難しい情報システム開発

一般に情報システム開発は3K職場と言われている。特に下請けになればなるほど、 大手の皺寄せを受けやすく、納期にや品質管理に気を使い過重労働と なりがちである。

この背景として、IT業界が建設業と業界構造が類似している点と無関係ではないだろう。 ゼネコンに相当する企業があって、その下請けが多重構造のように存在する。 それがIT業界の構造ではないか?しかし、まだ建設業界のほうがマシなような 気がする。なぜなら、IT業界は建設業に比べて人的能力に負う要因が極めて大きい からである。

組織単位で評価されるわが国プロジェクト

わが国の文化として、「仕事は組織で行うもの」という概念が選考している。 このため、個人で成果を挙げてもほとんど評価されない、逆に失敗しても 責任を問われないこともある。これが、優秀な社員のモチベーションの 低下や、組織内のモラルハザードの問題につながっているように思われる。

また、最近の若者の場合、大企業で出世するよりも新しいビジネスに挑戦し、 成功して尊敬されたいという欲求のほうが強いといわれている。これは わが国経済の成熟化と無関係ではないだろう。日本で生活する限り、まっとうに 生きている限り、生活に困ることは殆どない。

有名IT企業が失敗したように、成果報酬型が失敗した背景もここにある ように思われる。すなわち、成果報酬制度の背景には「成果主義の導入が社員 の意欲向上につながる」という経済人仮説があるからである。

PMとしての要員管理

以前、プロジェクトを管理していて、リーダを決め、組織を配置 していたにも関わらず一向に機能しなかったケースがある。無論、組織内の 能力構成や人間関係にも配慮したし、作業負荷もそれなりに配慮した にもかかわらずである

では、なぜ、このプロジェクトは機能しなかったのか。おそらく、その 原因として「複雑な雇用形態」があったように思われる。当時、当社では スタッフの勤務しやすさを考慮して、様々な雇用形態の人々がいた。 しかし、この雇用形態がプロジェクトのモチベーション低下につながったと 思われる。

具体的には、「私とあの人は大して能力が違わないのになぜ給与や勤務体系が異なるのか」 のように、自分で雇用形態を選択しているのにもかかわらず不平不満が根底にあり メンバどうしの相互理解や協調を阻害していたように思われる。

この問題は、著者が主張先から急遽帰社して、プロジェクトリーダを解任するなど直接介入して 緊急対処を行い事なきを得た。しかし、このような問題の背景として人間の嫉妬や自分だけが 仕事を押し付けられたくないなどの思惑があり根本的な解決は難しい。

参考:日本経済新聞2005年6月27日「従業員の意欲向上策」太田肇



投稿者 admin : 2005年6月30日 12:25