北海道、野生動物を撮影する旅,4日間620km(シマフクロウ編)

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5月2日、今回の大本命シマフクロウの撮影です。午後5時半に夕飯食べて、6時には観察小屋でスタンバイ。
シマフクロウのシマは北海道という意味で、北海道にしかいないフクロウ。体長が70cmくらい。巨大です。1つの川に1つがいしかすめなくて、このため、個体数が減少して、
令和4年、環境庁調査では72つがい165羽(平成29年度時点)が確認されています。もちろん、レッドデータブックの絶滅危惧種1A類(CR)に分類されている。

動画です

シマフクロウのエサ取りや飛翔が動画で撮影できました。

昔は、写真が撮れても、雑誌に特集ができるくらい個体数が少なく撮るのも至難の業の野鳥でした。いまは、環境が少し良くなり、保護する場所も増えて、少し取りやすくなった。

装備
装備 夜、飛んでいるフクロウを取るのですからあかるいレンズでないと話にならない。なお、奥のカメラは動画用。しかし、飛行機に乗る関係で三脚を2本もってくることは至難の業なのでタオルの上において撮影です。

キタキツネ
キタキツネ このあたりはどこにいっても山か川か海なので動物王国です。

19:40ころおでましです
19:40ころおでましです 隣で撮影している人が発見。私は死角から飛んできたので気が付かなかった。さっそく魚を捕まえました。

巣に魚を持ち帰る
巣に魚を持ち帰る この個体は雄。金の環をしています。環境庁のつけた個体識別用。

実は10年前に私が撮った夫婦がいて、これをAとBとする。その子がWというらしい。メスのBが死んで、父Aと娘Wとで暮らしていたらしい。
そうしたら、入り婿のNN(金環)をつれてきて父Aを追い出した。NNはちなみに隣町の川にいた個体らしい。

Wはわがまま娘で家出を繰り返したがNNは律儀で巣を守っていた。そのうちWが死んで、NNが嫁を迎えて今の夫婦。NNは私と同じく朝方らしく夜あまり来ないらしい。
なんと、このあと23:00まで待ったが本当に来なかった。

明日の移動もあるしこの写真2枚撮れているし、動画も撮れていたから宿に帰って寝た。でも、知床は朝が早い。3時には明るいのです。起床が3:15だった、窓を見るとシマフクロウがいないので、宿を出て観察小屋に行けると思った。観察小屋の徹夜組は少しよどんだ雰囲気があった。一晩中待っても出なかったらしいのだ。そりゃあ澱むよね。

観察小屋のトイレを出たところで「きた」と叫んだひとがいる。観察小屋の中は緊張が走る。
木に泊まるシマフクロウ
木に泊まるシマフクロウ 午前3:40にNNがきた。どうも発見者は裏山の木をみていて発見したようだ。冠羽の立った、しかも明るい時間のシマフクロウが撮れた。
でもこの巨体で音もなく飛んでくるからすごい。この威厳はさすがアイヌ語でコタンクルカムイ(コタン(里)を守る神=シマフクロウ)

ふわり
ふわり 川はまだ夜(LED)。枝は朝の光。この観察小屋はフラッシュ禁止なんです。そこでLEDを一晩中照らして、正しく言うとLEDが1/80秒のタイミングで1/800秒のシャッター分の光量をだす。野生動物にも影響は少ないらしく、その設置技術者が解説してくれた。

そのまえまでは、皆が一斉にフラッシュをたくからせっかくのシーンが真っ白になったりしていた。

徹夜組から「美味しいとこだけもってゆく」と言われました。部屋に帰って30分仮眠して2km宿周辺のランニング。朝食を食べて今日の撮影地へ向かいます